木目クロスを天井に使うメリットとデメリットとは?木目クロスの種類と選ぶ際の注意点も併せて解説

手軽に木のナチュラルなぬくもりと温かみを演出してくれる木目天井は、木目クロスを使えば板張りをするより手軽に作れます。

今回は、木目クロスを天井に使う場合のメリットやデメリット、注意点に加えて木目クロスの種類について解説します。

木目クロスとは?

 

木目クロスとは、木目柄のプリントが入ったクロスです。

天井を木目にするには板張り天井にする方法がありますが、天井に木目クロスを貼るだけなら板張り天井よりもリーズナブルで手軽に、木目調の天井に仕上げられます。

創建の木目クロス天井の写真

大分県

木目クロスで後悔するポイントやデメリット

比較的手軽に室内の雰囲気を変えられることで人気の木目クロスですが、天井に貼った後で後悔することもあります。木目クロスを使う前に、実際に天井を木目調にした際に起こり得る後悔ポイントやデメリットをご紹介します。

木目クロスを使うデメリット
・部屋全体が暗くなってしまう
・圧迫感を感じることがある
・通常のクロスよりも費用が高くなってしまう
・安っぽさが出てしまう可能性がある

部屋全体が暗くなってしまう

一般的な天井は白系のクロスが貼られることが多いですが、木目調の木目クロスは当然ながらブラウン系の色合いです。白系よりも明らかに暗くなるため、木目クロスを貼るとこれまでとは室内が暗く感じてしまうことがあります。

濃いブラウンは高級感を出せますが、その分室内が薄暗く見えてしまうことが多いのがデメリットです。

部屋全体を明るく彩るコツ
・木目クロスではなく白系の木目クロスを活用する
・間接照明を活用して部屋全体を明るくする

圧迫感を感じることがある

天井によく使われる白系のクロスは膨張色なので、室内の空間を広く見せてくれます。
膨張色のクロスと比較すると、縦方向の広がりがなくなってしまいます。濃いブラウン系の木目クロスは圧迫感を感じることがあります。

天井が低めの部屋に木目クロスを使うと、より天井が低く見えてしまうこともあるので、圧迫感をなくすには天井高や部屋の広さを考えるべきです。

通常のクロスよりも費用が高くなってしまう傾向がある

板張り天井よりも費用が安く済む木目クロスの使用ですが、一般的な白系のクロスと比較すると木目クロスは費用が高めです。同じクロスを貼る場合、木目クロスを選択するだけで予算をオーバーする可能性もあります。

安っぽさが出てしまう

手軽に天井を木目に仕上げられる木目クロスですが、あくまでも「木目調」をプリントしている場合がほとんどです。

本物の板を並べる板張り天井と比べると、木目の雰囲気だけを感じられるだけなので質感は劣ります。おしゃれな雰囲気の天井にしたはずなのにもかかわらず、安っぽく感じてしまうかもしれません。

木目クロスの天井にするメリット

天井に木目クロスを使用することはデメリットばかりではなく、メリットも多くあります。木目クロスを使ってみようと考えている方は、前述のデメリットと併せて以下で紹介するメリットも押さえておきましょう。

木目クロス天井のメリット4選
・オシャレな空間となる
・部屋全体のアクセントとなる
・内装や家具にマッチしやすい
・自然を楽しむことが出来る

オシャレな空間となる

天井に木目調クロスを使うと、部屋全体の雰囲気をオシャレに変えられるのが木目クロスのメリットです。
天井は室内でも広い部分を占める場所なので、木目調にするだけで重厚感や高級感が増し、家具などを変えなくても空間全体をオシャレに演出できます。

部屋全体のアクセントとなる

室内にあまりインテリアを置きたくない、シンプルな部屋が好みという方は、部屋が寂しく感じられることがあります。そこで天井を木目クロスにすれば、部屋全体にアクセントを付けられます。

必要最低限のインテリアだけが置かれた部屋でも、木目クロスのナチュラルな雰囲気のアクセントが加わり、温かみのある部屋にできるでしょう。

内装や家具にマッチしやすい

木目クロスは本物の板が使われているわけではありませんが、昨今の木目クロスは一見しただけではクロスとはわからないほどリアルです。
リアルでナチュラルな木目にできるので、すでに設置されている木製の家具に合わせやすいのが、木目クロスのメリットです。

木目クロスの雰囲気に合わせてオシャレな内装にも合わせられるので、好みの雰囲気の内装にしやすくなるでしょう。

自然を楽しむことが出来る

自然の木目は、ストレス軽減やリラックス効果があるとされています。
人工的な模様のクロスを貼るよりも、木目クロスの方がよりリラックスでき、自然を楽しめる空間となります。家はリラックスできる空間という大前提の上で、ストレスなく過ごせる部屋づくりをしたいなら、木目クロスを天井に取り入れてみるのがおすすめです。

木目クロス選びの注意点

木目クロスは、一般的な無地の天井クロスとは異なる選定ポイントがあります。あらかじめしっかりと吟味して選んでおかないと、施工後にイメージと違う雰囲気と感じることがあるからです。以下で解説する4つの注意点を押さえて、木目クロスを選びましょう。

木目クロスを取り入れるときの注意点
・天井は色が濃くなりやすいので注意する
・時間帯や照明で色の見え方が変わる
・部屋のイメージに合わせて選ぶ
・照明器具にこだわる

天井は色が濃くなりやすいので注意する

室内の照明は天井から下方向を照らし、人は天井を見上げる形になります。
照明の奥にある天井に濃い色合いの木目クロスを貼ってしまうと照明が当たりづらくなり、色が濃くなりがちです。また、天井には窓から差し込む日光も当たりにくいので、施工前の木目クロスの色合いよりも天井が暗く見えてしまうこともあります。

天井は色が濃くなりやすいことを踏まえて、想定しているよりも明るめの色の木目クロスを選ぶと、思い通りの色合いの天井に仕上げられます。

時間帯や照明で色の見え方が変わる

前述のように、天井は照明の関係で実際の色よりも濃く暗く見えてしまいます。
さらに、日中や日没後に照明を使うときなど、時間帯の違いでも色の見え方が変わってきます。

木目クロスを選ぶ際は、日光が差し込む時間帯だけではなく、暗くなって照明を使っている時間帯でも色合いを確認しておくと、イメージ通りの色の木目クロスを選びやすくなるでしょう。

部屋のイメージに合わせて選ぶ

木目は、色合いの違いで印象が大きく変わります。濃いブラウン系の木目クロスはシックでスタイリッシュな雰囲気にしてくれますが、反対に白に近い木目クロスを選ぶと、上品で明るく、オシャレな雰囲気にできます。木目クロスの色合いは、貼る部屋のイメージに近いタイプを選ぶのも木目クロス選びの注意点の1つです。

照明器具にもこだわる

既存の照明器具をそのまま使っていても、木目クロスに変えるだけでも雰囲気を変えられますが、木目クロスを使ったおしゃれな空間を作るなら、同時に照明器具にもこだわってみましょう。

一般的なシーリングライトよりも、天井の空間を優しく照らしてくれるダウンライトが最適です。木目の温かみを演出してくれるほか、天井をスッキリと見せてくれる効果が期待できます。

木目クロスの種類

木目クロスは、色合いなどによって複数の種類があります。同じ木目クロスでも、種類が異なるだけで印象や雰囲気が大きく変わるので、作りたい部屋のイメージや雰囲気に合った種類の木目クロスを選びましょう。

白木のような木目天井

白に近く明るい印象の白木のような木目クロスは、シンプルでナチュラルテイストな雰囲気の部屋づくりをしたい方にピッタリです。一般的な木目クロスよりも明るい色合いなので、部屋が暗くなりすぎることがなく、かつこなれたオシャレな雰囲気にできます。

明るい木目天井

明るめの木目クロスは、最も一般的なタイプです。よく用いられるのは、無垢材フローリングの素材としても多く用いられるオーク、特徴的な木目でカジュアルな印象のある素朴なパインです。どちらも木目の素材感や雰囲気を感じられ、暗すぎることがないので、ナチュラルな木の質感を楽しめる空間を作れます。

暗くてカッコいい木目天井

シックで重厚感のある部屋にしたいときにおすすめのタイプが、暗めの色合いのウォールナット風の木目クロスです。高級感のある木材として人気の高いウォールナット調の木目クロスを使えば、まるでホテルのような落ち着いた雰囲気の部屋を演出してくれます。また、レトロ調やヴィンテージ調子の部屋づくりにも最適です。

まとめ

木目クロスを使えば、本物の木を使わずに木の雰囲気を活かした部屋づくりができます。木目クロスならではの注意点を押さえて、イメージに合った部屋に仕上げましょう。

投稿者プロフィール

武田 純吾
武田 純吾経営コンサルティング事業部部長・ブランディングマネージャー
「お前は、建築業には絶対に進むな...」建設業の厳しさを知り尽くした父から贈られた言葉。けれど、苦労している父親の背中や、「きつい・汚い・危険」と言われる過酷な職場環境で歯を食いしばり懸命に働く家族や職人さんたちの姿が忘れられず「この業界を変えたい」と志し、コンサルティング業界の道に進み10年。豊富な実績を誇り全国の地域No.1工務店からの熱狂的なファンが多く、これまで建築業界にはなかった発想や唯一無二のアイデアで差別化を図り「ゼロからイチをつくる」ブランディングのプロ。2030年には新築着工棟数が半減する未来を見据えるなかで、業界全体の活性化のためにブランディングや生産性向上のノウハウを分かち合う「競争ではなく、共創」の考えを創造し、新たな建築業界の世界観をつくる”先駆者”。

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