ウッドデッキの床下の処理方法!施工写真で解説

住宅の中から庭へつながるように設置されたウッドデッキは開放感があり、自宅を広く見せてくれるものです。

のんびりくつろげる場所として使えるほか、家族団らんやホームパーティーなど、幅広い用途で使えるスペースが作れるウッドデッキですが、設置する際には床下の処理も重要ということはご存知でしょうか。
何も処理をしない状態でウッドデッキを設置してしまうと、さまざまなトラブルにつながる可能性があります。そこで今回は、ウッドデッキを設置する際に行っておきたい床下の処理法の種類とそれぞれの特徴、メリットやデメリットなどについてご紹介します。

e暮らすホームのウッドデッキ

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ウッドデッキとは?

ウッドデッキとは、住宅の屋外に設置されるテラスのことです。

その名の通り木製のテラスなので素材には天然木が使われるほか、より耐久性が高くメンテナンスが容易な、木材と樹脂を混ぜた人工の合成木材が使用されることもあります。ウッドデッキはリビングルームなどの室内から庭へ続くよう、室内の床と同じ高さで住居と庭戸の間に設置されるのが特徴です。室内からウッドデッキを設置した屋外がシームレスにつながるため、室内を広く見せられます。ウッドデッキの広いスペースは、子供の遊び場やくつろぎの場所、洗濯スペースなどさまざまな用途で使えます。

ウッドデッキ下の地面の処理法

ウッドデッキは庭の一部に設置しますが、設置の際にウッドデッキの下の地面について考える方はあまり多くはないのではないでしょうか。
ウッドデッキはただ単純に、住宅に沿って庭に設置するだけではありません。

設置時に床の下の地面をしっかり処理しておかないと、使い始めた後にさまざまなトラブルを引き起こす原因となってしまいます。
ウッドデッキ下の地面を処理するには複数の方法があるので、ウッドデッキ設置を検討しているのであれば、それぞれの床下の処理法の特徴やメリット・デメリットなどを把握しておきましょう。

防草シート&砂利

ウッドデッキの下野地面に何も処理をしていないと、遅かれ早かれ雑草が生えてきます。
雑草が生い茂った床下は景観的に悪くなってしまい、処理しようとしても手間がかかります。そこで雑草対策として行われるのが、地面に防草シートと砂利を敷く方法です。
これはウッドデッキ下の処理として最も多い方法で、ウッドデッキの周囲の景観が損なわれることなく、比較的安価で雑草対策ができるのが特徴です。

防草シートとは、雑草が生えるのを防ぐためのシートです。一般的なビニールシートは水をほとんど通さず表面に溜まってしまいますが、防草シートは透水性が高いので水を通すので、水はけが悪化することはほぼありません。
日光を通遮断して雑草の成長を抑えることで、雑草が育ちにくくします。防草シートと砂利はホームセンターや100円ショップなどで購入可能で、自分でリーズナブルに処理をしたい方に向いている方法です。

防草シートは直射日光で劣化しやすいため、砂利を敷いてカバーすることで直射日光による劣化を防ぎます。しかし、防草シートは完全に雑草を防げるわけではありません。場合によってはシートの隙間から雑草が生えたり、風で砂利が飛ばされたりするデメリットがあります。

コンクリート処理

コンクリート処理とは、ウッドデッキの下にコンクリートを打つ方法です。ウッドデッキの床下をコンクリート処理すると、雑草が生えてこなくなることに加えて、土のままにしておくよりも湿気が溜まりにくくなるので、ウッドデッキの劣化をある程度防げます。

ウッドデッキの下の地面にコンクリート処理をすると雑草が生える心配がなく、メンテナンスも簡単なので落ち葉やゴミなどがあってもほうきなどで掃くだけで簡単にきれいにできます。コンクリートそのものには栄養分がないため、虫や動物が住み着きにくくなるメリットもあります。一方で、コンクリートの打設は最もコストがかかる方法です。他の処理方法と比較すると、初期費用が高くなる点がデメリットです。

コストをかけてでも、雑草や掃除などのメンテナンスを簡単に済ませたい方に向いています。

建人のウッドデッキの写真

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固まる土を使う

固まる土とは、土に砂やセメントなどを混ぜたものです。水をかけるだけで固まるので、ウッドデッキ下の雑草対策として使用されることがあります。除草をしてから固まる土を3~5cm程度の厚みで敷くと、コンクリートほどではないものの雑草が生えにくくなります。

固まる土はDIYなどでも使用されるものなので、ホームセンターなどで購入可能です。リーズナブルな費用で容易に購入でき、手軽に雑草対策ができるのが、固まる土の大きなメリットです。デメリットは、簡単に使える代わりに、固まる土は水の加減によってムラや質感が変わるため、取り扱いに慣れていないと均一に仕上げる難易度が高くなります。表面に凹凸ができてしまうと雨水が溜まってしまったり、耐久性が高くはないためヒビが入ったところから雑草が生えたりする点もデメリットといえます。

コンクリートよりも耐久性には劣りますが、コストを抑えてしっかり雑草対策をしたい方に向いている方法です。

床下への動物の侵入を防ぐ囲いを作る

暗くて狭いウッドデッキの下は、小動物が好む空間です。
何も対策をしていないと侵入しやすい状態のため、野良猫やタヌキ、ネズミなどの動物が住み着いてしまうと、糞害によって衛生面での問題が発生することなどが考えられます。

近隣の住宅へ迷惑をかける可能性もある動物による害を防ぐには、ウッドデッキの下に動物の侵入を防ぐための対策も必要です。そのための方法としておすすめなのが、囲いを取り付ける方法です。ウッドデッキの下に囲いを設置すると野生動物が入れなくなり、侵入を防げます。防草シートやコンクリート打設でも動物が入り込むことはあるので、他の処理方法と同時にウッドデッキ下に動物を侵入させたくない場合におすすめの方法です。

メッシュ状の囲いを使えば、ウッドデッキの下への通気性を確保できるのがメリットです。しかし、動物よりも小さいサイズのものが通ってしまうことがあり、ボールや子供のおもちゃなどの小さなものなどが入り込んだときに取り出しにくくなるデメリットがあります。

まとめ

ウッドデッキの床下の処理方法は複数ありますが、かかるコストや効果などにより選択肢が異なります。費用やメンテナンスの手間などを考えて、最適な処理方法を選びましょう。

共同建設のウッドデッキの写真

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投稿者プロフィール

武田 純吾
武田 純吾経営コンサルティング事業部部長・ブランディングマネージャー
「お前は、建築業には絶対に進むな...」建設業の厳しさを知り尽くした父から贈られた言葉。けれど、苦労している父親の背中や、「きつい・汚い・危険」と言われる過酷な職場環境で歯を食いしばり懸命に働く家族や職人さんたちの姿が忘れられず「この業界を変えたい」と志し、コンサルティング業界の道に進み10年。豊富な実績を誇り全国の地域No.1工務店からの熱狂的なファンが多く、これまで建築業界にはなかった発想や唯一無二のアイデアで差別化を図り「ゼロからイチをつくる」ブランディングのプロ。2030年には新築着工棟数が半減する未来を見据えるなかで、業界全体の活性化のためにブランディングや生産性向上のノウハウを分かち合う「競争ではなく、共創」の考えを創造し、新たな建築業界の世界観をつくる”先駆者”。

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