スマートハウスのメリット・デメリットを徹底解説!
近年、耳にすることが多くなった「スマートハウス」。
そこで本日は、スマートハウスの機能性と共に、メリットやデメリットなどもご紹介します。
目次
スマートハウスとは?
IT(情報技術)を使い、家庭内の照明器具や冷暖房設備などの電気やガスを使用する機器を制御し、エネルギー消費を抑える住宅のことです。
最近では、家電や電気設備とつないで、電気やガスなどの使用量をモニター画面などで「見える化」したりと、家庭で使用するエネルギーを削減するための管理システムHEMS(Home Energie Management System)の導入も主流となってきました。
また、これにより太陽光発電システムや家庭用蓄電池などを用いることで、電力の自給自足率を高め、地震や豪雨などの災害が起きた際の、停電時にも電気を使用することが出来るため、注目を集めています。
IoT住宅との違い
IoT(Internet of Things)住宅とは、住宅設備機器や家電製品の多くをインターネットに接続させて、IT制御する暮らし方のことです。
どちらも同じ機能のように聞こえますが、実際は違います。
IoT住宅
・太陽光発電からエネルギーを作り出す。
・家庭用蓄電池などでエネルギーを蓄える。
・IT技術を駆使し、エネルギーの消費量を抑える。
・エネルギーを削減するための管理システム「HEMS」を導入している。
主に、上記4点に取り組んでいる住宅のことを指します。
また、スマートハウスというのは、IoT住宅よりも前の2010年頃から登場し始めた住宅になるので、IoT住宅の方がさらにIT化が進んだ住宅と言えるでしょう。
IoTシステムを導入すると、一般家庭にも普及しているスマートスピーカー・スマホで、空調機器やカーテン、照明器具を操作できるようになります。
また、防犯システムや冷蔵庫などとも連携させられるので、私たちの暮らしが一気に変わります。
スマートハウスとIoT住宅はこれまで、その登場時期の違いから異なるものとして区別されてきましたが、現在では省エネはIoT機器の導入が欠かせなくなっているため、両者は将来的に同義語として用いられるようになる、という考え方が主流となっています。
スマートハウスのメリット
スマートハウスのメリットとして、主に4つが挙げられます。
遠隔操作が可能
エアコンやテレビ、照明、給湯器など、最近の機器であれば、外出先からスマートフォンのアプリで操作が出来るものはたくさんあります。
また、防犯カメラや子どもを遠隔で見守る機能なども備わっているので、生活の質を向上させてくれるだけでなく、安心・安全面においても充実した生活を送ることができます。
AIを導入した暮らし
私たちが普段行っている、あらゆる業務がAIによって自動化され、迅速且つ安全に豊かな生活を提供してくれます。
スマートキー
スマートキーにすることで、無くしやすい家の鍵を持ち歩かなくてもよくなります。
また、ほとんどのスマートキーがオートロック機能を搭載しているので、外出する度に鍵を閉める必要がなくなります。
「鍵を閉めたか不安…」
よくありがちな、このような心配も無用になります。
災害時にも対応
地震や台風などの災害が多くなっている今日、今までの太陽光発電は、天気の良い昼間しか活躍出来ませんでしたが、ソーラー蓄電システムがあれば天気のいい昼間はもちろん、雨天時や夜も活躍してくれます。
このシステムにより、停電時でも安心です。また、電気を自給自足し、光熱費も節約してくれます。
スマートハウスのデメリット
一方、スマートハウスのデメリットには、主に3つが挙げられます。
通信障害による家電や設備の不調
何らかの理由でネットワークの通信障害が発生した際、その家電が使用できなくなったり、遠隔操作が出来ないなどの不便が生じてしまいます。
ハッキングのリスク
日本国内ではまだまだ対応機器が少なく、比較的新しい技術のため、脆弱性を狙ったハッキングのリスクがあります。
情報機器のどれかひとつにでも侵入されれば、ネットワーク全体を制御されることも成りかねません。
ハッキングに対する対策
・パスワードを誰にも教えない
・セキュリティの強化
上記のような対策をして少しでもリスクに備える必要があります。
初期コストがかかる
スマートハウスを実現するために「HEMS」を始め、太陽光発電を行うためのソーラーパネルなどの高性能な設備を備える必要があります。
ただし、HEMSに対応している設備を導入する際に、国や自治体の補助金制度が使える場合もあるので、要相談しましょう。
新築でスマートハウスを導入する際の注意点
スマートハウスは、コストがかかってきますが、メリットが多いゆえに、年々導入する方も増えてきています。しかし、注意点を把握しておかないと建てた後の後悔につながってしまいます。
まずは、太陽光発電が効率よくできる立地条件が条件です。日当たりの悪い場所だと発電率が低く、それにより電力会社に頼らざるを得なくなります。また、その場所に長年住み続けることが前提でないと、導入時の初期コストを回収できません。
そして、工務店や設計士の提案通りにたくさんの機器を導入するのも危険です。現状不便に感じていることや改善したい点を明確にして、無駄な機能をつけすぎないことがポイントです。
せっかくお金をかけて設置しても、使いこなせなければ無駄になってしまいます。
上記で説明したように、国や自治体ではスマートハウス推進のために補助金を設けているところも多いため、地域密着型の工務店やハウスメーカーに相談することをおすすめします。
スマートハウスを導入した事例
スマホで鍵の開閉を確認
「もしかして、鍵を閉め忘れたかも…」
そんな時にも、すぐにスマホで確認できます。
遠隔でエアコンの操作
「出かける前から、エアコンの予約やチェックでへとへと…」
家に帰るタイミングや自分の好きなタイミングで、エアコンを起動することができます。
カメラを設置して留守中の家を確認
外出中でもサクッと家の中を確認できるので、誰もいない時でも安心です。
ファミリーにはもちろん、一人暮らしにもオススメな機能です。
子どもが帰ってきたら、アラームと子どもの画像がスマートフォンに送られる
「子どもが学校や塾の帰り道で、何かあったら…」
子育て世代の方は、誰もが思うことですよね。
スマートハウスなら、子どもの帰りをスマートフォンが教えてくれて、子どもの状況を把握することができ、共働きのご両親にも安心の設備です。
冷蔵庫が在庫を把握して、オススメレシピを教えてくれる
「使おうと思って買ったけれど、消費賞味期限が切れてしまった…」
このような、もったいない経験はございませんか?
そんな方にはスマートハウスの冷蔵庫がおすすめです。
スマートハウスの冷蔵庫のメリット
・冷蔵庫の中身スーパーの中で確認することが出来る
・食材の買い忘れを防止して無駄な時間を削減する
スマートフォンのアプリを使って、消費電力を確認
スマートフォンで、サクッと手軽に消費電力を確認できるので、
家計の見直しもしやすくなります。
まとめ
スマートハウスは、メリットも多くありますが、最新の技術ゆえに費用面や情報のセキュリティ面などのデメリットも存在します。とはいえ、家事の自動化や効率化や子育てにおいての防犯性など、日常生活を過ごしていく中で、より快適にそして暮らしを豊かなものにしてくれます。
また、上記の通り、国や各自治体のスマートハウスに関する補助金制度もどんどんと広まってきています。
しっかりと理解した上で導入して、上手に活用していきましょう。
投稿者プロフィール
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「お前は、建築業には絶対に進むな...」建設業の厳しさを知り尽くした父から贈られた言葉。けれど、苦労している父親の背中や、「きつい・汚い・危険」と言われる過酷な職場環境で歯を食いしばり懸命に働く家族や職人さんたちの姿が忘れられず「この業界を変えたい」と志し、コンサルティング業界の道に進み10年。豊富な実績を誇り全国の地域No.1工務店からの熱狂的なファンが多く、これまで建築業界にはなかった発想や唯一無二のアイデアで差別化を図り「ゼロからイチをつくる」ブランディングのプロ。2030年には新築着工棟数が半減する未来を見据えるなかで、業界全体の活性化のためにブランディングや生産性向上のノウハウを分かち合う「競争ではなく、共創」の考えを創造し、新たな建築業界の世界観をつくる”先駆者”。
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