住宅ローンの審査に通らない場合に試すべき5つの方法とは
住宅ローンの審査は一度落ちると二度とローンが組めない、と考えている方は多いのではないでしょうか?
実は審査に通らない原因を修正できれば再審査に通過できる可能性があります。
今回は住宅ローンの審査に通らない場合に試すべき5つの方法について紹介しますので参考にしてください。
目次
住宅ローンに落ちてしまった時の対策①:再審査を申し込む
住宅ローンの審査に通らない場合の方法の1つが、再審査への申し込みを行うことです。
原因を精査し、修正して再審査を依頼すれば、借入が可能になる可能性は十分にあります。
また、再審査を申し込んだ場合、金融機関の窓口担当者によっては、審査落ちの原因についてアドバイスをくれるケースもあります。
住宅ローンに落ちてしまった時の対策②: フラット35を利用する
住宅ローン審査に通らない場合、フラット35を利用する方法も検討しましょう。
フラット35とは、住宅金融支援機構と民間金融機関が連携して提供する住宅専門のローンです。
収入制限や勤続年数などの制限が緩和されているなどの特徴があります。フラット35の申込先は各銀行です。多くの銀行でフラット35を取り扱っています。
フラット35のメリット
フラット35を利用するメリットは下記の通りです。
フラット35のメリット
・固定金利であること
・住宅性能によって金利が下がる
・保証料や繰り上げ返済手数料が不要
・所得制限が明確
・生命保険制度がある
フラット35は固定金利型のため返済計画を立てやすく、返済負担割合などの条件次第で、所得金額に関わらず申し込めます。
指定の住宅性能基準を満たす物件を対象に、借入5年~10年の借入金利が0.25%下げられるほか、保証料や繰り上げ返済時の手数料は不要です。
新機構団体信用生命保険制度(加入は任意)により、加入者に万が一のことがあってもフォローできる体制が整っているのもメリットです。
フラット35のデメリット
一方、フラット35には下記のデメリットがあります。
フラット35のデメリット
借入金利が高い
市場金利が低下しても金利は固定
購入住宅には独自の基準がある
頭金が少ないと金利が高くなる
フラット35は変動金利型ローンより金利が高いうえ、借入以降に市場金利が低下しても借入時の金利で固定されます。
購入物件が基準をクリアしないとローンを利用できず、証明するための検査費用と証明書類提出が必要です。
頭金の割合が1割未満の場合、借入金利が0.26%高くなるという点にも注意が必要です。
ローンの種類を変更する
住宅ローン審査に通らない場合、ローンの種類の変更を検討するのも1つの方法です。
検討したいローンの種類は下記の通りです。
ローンの種類
・ペアローン
・リレーローン
・ミックスローン
ペアローン
ペアローンとは、1つの物件に対して夫婦それぞれが別々に契約するローンです。
2本のローン契約となり、夫婦それぞれが相手契約の連帯保証人となります。
ペアローンの借入金額の比率は、物件の持ち分比率や頭金の割合によって決まるのが一般的です。
加入方法は夫婦2人が別々に仮審査に申し込みを行います。それ以外は一般的な住宅ローンと同じです。
ペアローンのメリット
ペアローンを利用するメリットは下記の通りです。
ペアローンのメリット
・借入可能金額を増額できる
・夫婦共に団信に加入できる
・夫婦共に住宅ローン控除の対象になる
・金利プランを分けられる
ペアローンでは借入可能金額が増額できる可能性があり、収入が安定した共働きの夫婦にとっては大きなメリットとなります。
夫婦それぞれが団信へ加入でき、万一の場合にはローン完済できるほか、夫婦とも住宅ローン控除の対象となり節税効果を期待できます。
異なる金利プランのローンを選択できるため、将来設計や返済プランに応じてプラン選択できるのもメリットです。
ペアローンのデメリット
一方、ペアローンには下記のデメリットがあります。
ペアローンのデメリット
・想定外の破綻リスクがある
・経費が2倍掛かる
・団信弁済時ももう1人の残債が残る
夫婦でのローン返済が前提のため、配偶者の退職や離婚などがあった場合、1人での返済が難しくなります。ローン名義の変更も難しく、物件売却が必要になることもあります。
契約ローンが2本となるため、事務手数料などの諸経費は2倍になります。また、団信ではどちらかの残債だけがフォローされるため、もう片方の残債はそのまま残ります。
リレーローン
リレーローンとは、親子が共同で契約する住宅ローンです。
親の返済期間が終了すると返済者が子どもに変わる仕組みで、1本のローンを2世代にわたって返済するというのが特徴です。金融機関によって、変動金利型と固定金利型から自由に選択できます。
リレーローンのメリット
リレーローン利用のメリットは下記の通りです。
リレーローンのメリット
・借入可能金額が高くなる
・返済期間が長くなる
・親子とも住宅ローン控除の対象となる
・両親が高齢でも住宅ローンが組める
親子で収入を合算できるため、借入金額の増額が期待できます。2世代で返済していくので、借入期間を長くでき、返済月額を抑えられるのもメリットです。ただし、将来的に支払う金利は増えるため注意が必要です。
親子とも住宅ローン控除の対象となり節税効果が高いことや、子の年齢をもとに借入期間を設定するため、親が高齢でも住宅ローンを組めるといったメリットもあります。
リレーローンのデメリット
一方、リレーローンには下記のデメリットがあります。
リレーローンのデメリット
・親の債務が残る可能性がある
・相続税が発生する可能性がある
・相続時にトラブルが発生する可能性がある
・贈与税が発生する可能性がある
リレーローンでは子だけが団信に加入するケースが多く、親に万が一のことがあった場合には、子に返済が引き継がれます。
親の残債も子の債務となるため、1人での返済が困難になる可能性があります。親に生命保険に加入してもらうなどの対策が必要です。
また、リレーローンで購入した住宅は、親子の共同保有となります。親が死亡した場合、親の持分は相続対象となり、遺族である子が継続して住む場合は、親の持分を相続する必要があります。条件次第では多額の相続税が発生することもあります。
相続できる財産が住宅しかない場合、兄弟姉妹間で相続金額の差が生じ、トラブルになるケースがあるのもリレーローンのデメリットです。
最後に、子が親の債務を肩代わりしたり、ローン割合を変更したり場合、贈与とみなされ贈与税が発生することもあるため注意しましょう。
ミックスローン
ミックスローンとは、金利タイプや返済期間が異なる2つの住宅ローンを組み合わせるローン契約です。
ミックスローンのメリット
ミックスローンの利用には下記のメリットがあります。
ミックスローンのメリット
片方のローンを先に完済できる
固定金利よりも返済負担が軽くなる可能性がある
住宅ローン控除を受けられる
返済期間が異なるローンを組み合わせた場合、片方のローンを先に完済できるので、返済計画を立てやすいうえ、返済負担を減らしやすいのがメリットです。
また異なる金利タイプを組み合わせれば、市場金利の状況次第では返済金利を抑えることも可能です。
一般的な住宅ローンと同じように、住宅ローン控除を受けることもできます。
ミックスローンのデメリット
一方、ミックスローンには下記のデメリットがあります。
ミックスローンのデメリット
・返済期間が異なるローンを組み合わせられない場合がある
・金利タイプのメリットが弱くなる
・繰り上げ返済が難しくなる
・複数銀行でミックスできない
・手続きや費用が2契約分になる
金融機関によっては返済期間が異なるローンを組み合わせられない場合があり、返済負担が減るメリットを享受できないことがあります。
変動金利と固定金利のローンを組み合わせることで、それぞれのリスクは分散できるものの、その分各金利タイプ特性が弱まるのもデメリットです。
2つの金利タイプが絡むことで、金利上昇などの状況によって繰り上げ返済の方法が変わるのも難点です。金利が高いほうのローンから返済すると総返済額を抑えられるでしょう。
また1つの不動産に対して、複数の銀行が抵当権を設定できないため、複数銀行の住宅ローンの組み合わせはできません。2本のローンを契約するため、手続きや諸費用が2倍になるのもデメリットとなります。
担保や保証人を追加する
住宅ローンの審査に通らないときは、担保や保証人を追加するのも試すべき方法です。
単独の担保に加えて家族の所有物件を担保に追加したり、連帯債務を負う保証人を増やしたりすることで借入条件を満たせば、住宅ローンの審査に通過しやすくなります。
ただし、ペアローンやリレーローンでは本来保証人の候補となる人がすでに共同債務者となっており、追加できないことがあるため注意が必要です。
借入金額を下げる
住宅ローンの審査に通らない場合は、借入希望金額を下げるという方法も有効です。
借入金額を下げる、頭金を増やす、購入物件の変更などにより、審査に通過できる可能性が高まります。
条件や計画の変更が必要になる点はデメリットですが、借入金額が下がれば同じ金利条件でも借入期間中の返済が楽になります。融資手数料を減らせる可能性があるのもメリットです。
まとめ
今回は住宅ローンの審査に通らない場合に試したい5つの方法を紹介しました。審査に通らない原因を割り出し修正できれば、再審査通過の可能性は高められます。
本記事を参考に、万全の準備をして住宅ローン審査に臨みましょう。
投稿者プロフィール
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「お前は、建築業には絶対に進むな...」建設業の厳しさを知り尽くした父から贈られた言葉。けれど、苦労している父親の背中や、「きつい・汚い・危険」と言われる過酷な職場環境で歯を食いしばり懸命に働く家族や職人さんたちの姿が忘れられず「この業界を変えたい」と志し、コンサルティング業界の道に進み10年。豊富な実績を誇り全国の地域No.1工務店からの熱狂的なファンが多く、これまで建築業界にはなかった発想や唯一無二のアイデアで差別化を図り「ゼロからイチをつくる」ブランディングのプロ。2030年には新築着工棟数が半減する未来を見据えるなかで、業界全体の活性化のためにブランディングや生産性向上のノウハウを分かち合う「競争ではなく、共創」の考えを創造し、新たな建築業界の世界観をつくる”先駆者”。
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