• にし茶屋街にひっそりと佇む古い空き家を店舗兼住宅へとリノベーションしました。安全かつ快適な住まいとお客様に愛される店づくりを目指し、使える部分は生かしつつ耐震性や断熱性を高める改修工事を行いました。
  • 経年劣化の味わい深い美しさと、現代建築の即物的な綺麗さをバランスよく共存させることでお互いが引き立て合うようにコーディネートを考えました。改修工事ならではの醍醐味ですね。
  • 古い日本の住まいは畳の部屋が田の字に並んでおり、家族が茶の間(リビング)へ集まりやすい動線計画でした。また、ちゃぶ台を出せば食事室になり、布団を敷けば寝室になり、襖を開ければ大広間になり、間取りの柔軟性が非常に高く、小面積での生活を可能にしていました。 「

廃屋だった町屋から人が集うパン屋さんに

江戸時代の面影が色濃く残るにし茶屋街。夕暮れ時になると着飾った芸妓が街を歩き、家並みからは三味線の音色が流れて芸の町・金沢の夜が感じられます。
そのメインストリートから裏通りに一本入った場所で、昭和初期に建てられた町家を店舗兼住宅へとリノベーションしました。
改修の際に心掛けていることの一つとして、その家が持つ伝統的な価値などはもちろん、そこで営まれた生活にも敬意を払って手を加えるようにしています。
ただ都合のいいよう好き勝手に上書きするのではなく、古くても使える部分は極力生かし、劣化した部分は最新のモノへと取り換え・補強を行う。そうすることで、その建物にしか出せない歴史が重なった特別な価値が生まれると思っています。
『パンや いのうえ』では、1階の売り場は構造躯体や2階の床下地をそのまま見せ、元々あった建具なども修理して再利用しています。建具にはめ込まれていたガラスは今ではもう作られていないので、1点モノのアンティークとも言えます。
2階の住まいエリアでは、既存の曲がり梁が見える高さまで天井高を上げて空間の広がりを作った居間と、きれいだった竿縁天井をそのまま残した落ち着きのある食事スペースでメリハリをつけています。そうすることで、ワンフロアの空間が単調にならず、過ごす場所で意識や気分の切り替えができるようにしています。

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