江戸時代の面影が色濃く残るにし茶屋街。夕暮れ時になると着飾った芸妓が街を歩き、家並みからは三味線の音色が流れて芸の町・金沢の夜が感じられます。
そのメインストリートから裏通りに一本入った場所で、昭和初期に建てられた町家を店舗兼住宅へとリノベーションしました。
改修の際に心掛けていることの一つとして、その家が持つ伝統的な価値などはもちろん、そこで営まれた生活にも敬意を払って手を加えるようにしています。
ただ都合のいいよう好き勝手に上書きするのではなく、古くても使える部分は極力生かし、劣化した部分は最新のモノへと取り換え・補強を行う。そうすることで、その建物にしか出せない歴史が重なった特別な価値が生まれると思っています。
『パンや いのうえ』では、1階の売り場は構造躯体や2階の床下地をそのまま見せ、元々あった建具なども修理して再利用しています。建具にはめ込まれていたガラスは今ではもう作られていないので、1点モノのアンティークとも言えます。
2階の住まいエリアでは、既存の曲がり梁が見える高さまで天井高を上げて空間の広がりを作った居間と、きれいだった竿縁天井をそのまま残した落ち着きのある食事スペースでメリハリをつけています。そうすることで、ワンフロアの空間が単調にならず、過ごす場所で意識や気分の切り替えができるようにしています。
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