はじめての注文住宅!一戸建てで失敗しない間取りづくり

これから注文住宅でマイホームを建てようと考えている方のなかには、間取りでお悩みの方がいらっしゃるでしょう。できれば、居住空間としての居心地や雰囲気を考慮したいが、動線にも配慮したい。また、現在の生活や家族構成だけで考えるのではなく、家族構成の変化や子供の成長につれて調整できることも視野に入れておきたいところです。そう考えると、家族の意見をすべて取り入れることも難しいのかもしれませんね。そこで、ここでは一戸建てにおける間取りを考える際に押さえておきたいポイントや注意点をまとめました。間取り次第で毎日の生活が変わるもの。これを見て、後悔しない間取りづくりの参考にしてみてください。

「間取り」とは?

住宅の平面図や配置図のことです。家の内部をどのように区切り、どの部屋をどこに配置するかを示した計画図であり、快適な居住空間を創り出すための基本となる要素です。リビングや寝室の広さや配置、収納スペースの配置など、細かなニーズに応じて調整できます。家族構成やライフスタイルの変化に合わせて、柔軟な間取り変更が可能です。

間取りは動線計画が大切!

まず、考えたい点は、家全体の動線づくり。一つひとつエリアに分けて、普段の生活をイメージしながら以下のポイントを考えていきましょう。

【動線ポイント1】「家事動線」を考える

家事は生活のなかで欠かすことのできないルーティーン。料理や洗濯、掃除など、同時に多くのタスクを行うこともあるので、効率や利便性を考慮して、できるだけ楽に取り組みたいですよね。そのためには、家事の「回遊動線」を考えてみましょう。回遊とは、あちこちを遊覧して回るという意味があります。マイホームにおいてこの回遊動線を考え、例えば、キッチンと洗濯機のある洗面所を近くに設置し、往来しやすくすることによって、作業の効率アップを図れます。

家のなかといっても、1日中過ごしていると意外と移動に労力をかけています。また、見逃しがちなのが、玄関とキッチンまでの距離。両手いっぱいの買い物袋を抱えていると大変な作業です。家事動線を最短距離で考えることも日々の作業の負担を軽減できますよ。

【動線ポイント2】朝の「通勤動線」を考える

家族で暮らしていると、朝出かける前の準備時間に大渋滞!なんてことも考えられます。これを避けるためのポイントは、廊下や玄関の広さです。起き抜けにトイレに向かう人やリビングに向かう人など廊下ではさまざまな人がすれ違います。こんなとき、廊下が狭いと譲り合いでモタつき、時間のロスになりかねません。また、狭い玄関では靴を履くのに時間がかかってしまい、朝からイライラモード……なんてことも。みんながよく使う家のなかのメインロードは少し広めに取っておきましょう。

【動線ポイント3】水回りの「衛生動線」を考える

衛生動線とは、バスルームや洗面所、トイレなどの水回りのことを指します。これらは、リビングやキッチンから見えないところに配置するのがオススメです。ただ、水道工事はかなりのコストがかかるため、コストを抑え、一気に工事ができるように一直線上にするなどの工夫が必要です。キッチンのあるリビング前の廊下を挟んだ反対側などにまとめて配置できるとよさそうですね。

動線を考えるポイントをしてほかにも、家族だけでなく、お客様がみえたときの「来客動線」の角度からも考えてみてください。

ゆとりある収納計画

次に、収納についてみていきましょう。
家をスッキリ見せるために収納はできるだけ多く、広さも確保したい、と考える人は多いかもしれません。もちろん、収納があるにこしたことはありませんが、収納は数ではなく「使い勝手」が大切です。

収納場所と普段の収納スタイルをイメージしてみましょう!

それぞれの部屋にちょっとした収納はほしいですね。そんなときは、現在の持ち物を棚卸ししてみましょう。自分が今、なにを持っているのかをきちんと把握して、不要なものは今のうちに断捨離することもできますよ。余計な荷物を減らしたうえで、どこになにをどのくらい収納したいかを考えてみましょう。

また、とくに量が多くなりがちなのが洋服です。この場合、普段どのように取り出しを行うのかを想像してみることもポイントです。大容量のウォークインクローゼットは憧れますが、スペース配分にも注意しましょう。洋服の収納を考える際は、ハンガーがけか棚に収納するタイプかなど「自分が収納しやすいのはどちらか」を考えることで収納スペースのイメージを捉えやすくなりますよ。

ほかにも、玄関横の収納庫には、「土間収納」が使い勝手がよいと評判です。玄関ポーチを設けることで自転車やガーデニング用品などちょっとした物を収納できます。いろいろなケースを検討してみてくださいね。

それぞれの部屋の広さ計画

生活動線や収納など、間取りづくりで後悔しないためのポイントを押さえたら、各部屋の広さにもイメージを膨らませましょう。 部屋の広さはスペース配分が鍵です。広々としたリビングにしたい!と考える方もいますが、あまり広すぎると空調管理ができず失敗したなと後悔してしまうケースもあります。部屋の広さを決める際は、リビングや子供部屋、和室など、置く予定の家具や家電などのサイズ感を頭に入れておくことも大切です。ドアや収納扉を開いた状態でも十分なスペースが取れているかにも注意しましょう。また、子供が将来大きくなってきたときに変更できるような間取りづくりも視野に入れて、設計士や注文住宅の営業のアドバイスにも耳を傾けるとアイデアが膨らむかもしれません。

よくある失敗例

ここまでマイホームの間取りづくりのポイントとして、3つの計画を紹介しました。以下は、ほかにも「そこまで考えていなかった!」と後悔してしまう、間取りづくりのよくある失敗ポイントです。

・防音配慮
実際に住み始めてから出てくる不満として多いのが、寝室の間取り。寝室が道路に面した場所にあると、夜中に車の音で目が覚めてしまうなんてケースは避けたいものです。また、バスルームも同じく、外への音漏れが気になってリラックスできないこともあるため、間取りは気をつけましょう。

・コンセントの数や位置
コンセントの数や位置も生活スタイルを考慮しなくてはなりません。これはあらかじめ家具の配置などを考えることで実際の生活をイメージしてください。

・明るさなど
意外と盲点なのが間取りが部屋の明るさに影響することです。陽の光による室内の明るさは方角や時間、季節によって変わります。これは経験値がないと判断しづらいのでプロに相談してみましょう。

まとめ

注文住宅は、自分で間取りを選べることは楽しいけれど、計画が大切。事前に家族の意見をまとめて、優先順位を決め、普段の生活をイメージしながら決めていきましょう。

投稿者プロフィール

武田 純吾
武田 純吾経営コンサルティング事業部部長・ブランディングマネージャー
「お前は、建築業には絶対に進むな...」建設業の厳しさを知り尽くした父から贈られた言葉。けれど、苦労している父親の背中や、「きつい・汚い・危険」と言われる過酷な職場環境で歯を食いしばり懸命に働く家族や職人さんたちの姿が忘れられず「この業界を変えたい」と志し、コンサルティング業界の道に進み10年。豊富な実績を誇り全国の地域No.1工務店からの熱狂的なファンが多く、これまで建築業界にはなかった発想や唯一無二のアイデアで差別化を図り「ゼロからイチをつくる」ブランディングのプロ。2030年には新築着工棟数が半減する未来を見据えるなかで、業界全体の活性化のためにブランディングや生産性向上のノウハウを分かち合う「競争ではなく、共創」の考えを創造し、新たな建築業界の世界観をつくる”先駆者”。

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